あまり知られたくない、実はお気に入りのアーティスト/狂咲 狂


いや、別に知られてもいいんだけど…ね。

ポルカドットスティングレイ。YOASOBIが世に出たとき、ポルカか?と思ったくらい歌唱スタイルが被ってるのだが、ポルカの方は圧倒的にギターポップだしコンセプトにも大いに差があった。

ポルカドットスティングレイ「トゲめくスピカ」MV

音的にはこの十数年バンドスタイルの主流になっている手数優先的バンドサウンドで、それぞれのパートが卓越したテクニックを見せるわけだが、その中でもやはりボーカル(雫)が圧倒的な存在感とルックス、そしてあざといくらいのマーケティングが特徴なのかな、と思ってるんだけど、まぁそうあるべきだよな、と納得するバンド。まぁけしてライブを見に行こうとまでは思わないのだけど、散歩しているときにイヤホンで聞いていたいと思う秀逸な楽曲の羅列はある種安心感すらある。

ただ、この手のバンドは一昔前のpearlなどを思い出してしまう。ボーカルの田村直美プラスバックバンドといった印象が拭えないほどの抜きんでたボーカルの存在感がフラッシュバックして、何年か後にボーカルの雫がソロになっていても、同じような立ち位置でやっていけてしまうんだろうな、という、バンド業界の悲しい性(サガ)が垣間見える。しかしメンバーたちもそれなりに渡り鳥的にやっていってるんだろうというスキルの持ち主たちで、この組み合わせでないといけない、という印象はない。

うなぎが好きなのではなく実はたれが好き、レバ刺しが好きなのではなく実はごま塩油が好き、ほうれん草の卵炒めが好きなのではなく実はバターが好き、というのとほとんど同じで、実はポルカが好きというより雫が好きなんだろう、ということがすぐに自覚できてしまうが、こーゆーのを文字に書くと他のメンバーさんにホントに申し訳ないのだが、ホンネなので仕方がない。